現金で支払いする人が減ってきました。スマホでピピっと会計できる、小銭でお財布が重くならないといった多くの利便性があります。
今回の記事では、EUでの少額コイン不要論について紹介されています。
Ein oder zwei Cent: Das große Problem mit den kleinen Münzen - CHIP
現在、EUではコインは1セント・2セント・5セント・10セント・20セント・50セント、1ユーロ、2ユーロです。
1セント・2セントはもういらないんじゃ?と考える人が多いようです。
アンケートでは70%の人が少額コインは不要と考えている、とのこと。
日本でも1円玉はいらないと考える人が多いようですね。
EUでは、1セント・2セント・5セント玉は、鉄と銅でできており、製造コストが結構かかる。さらに、劣化もするので、回収しては再鋳造するというコストもかかっている。
小売業者にとっても負担になっており、レジで現金で支払われると、時間もかかるし、お釣り用のコインを常に準備しておかねばならない。さらに、銀行はコインに手数料を要求するので、そのコストもかかっている。
コイン10ロール(何枚入りでしょうか・・・?)に対し、3.50ユーロの手数料がかかるとのことですから、1セント玉ロールの場合、実際のコインとして価値から考えた場合、かなりの手数料を取られてしまう。
鋳造コスト、手数料、さらに会計に時間がかかることや、小銭を持ち歩く手間、全方位から少額コインは廃止してもいいのではないか?という意見が多いようです。
さらに、1セント・2セントコインの場合、落としたり小銭入れに突っ込んだままだったりして70~80%が流通していない計算になるそうです。
記事ではもちろんそれに対してデメリットも紹介していますが、イマイチそれが弱い。
スーパーなどで5€と表示するより4.99€と表示した方がお得感がある。
1セントと2セントが廃止された場合、お得感を出すために4.95€で売ることになり、4セント儲けが減る。
5セント刻みに値段を表示することになるが、コインの手数料が不要になるため、結果として小売業にダメージはない。
実際にフィンランド、アイルランド、イタリアでは1セント・2セントは作られていない。
ほぼメリットしかない・・・と思うけれど、やはり懸念されるのが1セント・2セント玉の廃止が、現金自体の廃止の第一歩になるのではないか?ということ。
電子マネーだけ!となると、また別のリスクがありますし、今まで当然のようにあった選択肢がなくなることに抵抗感もあるでしょう。もちろん、実際、現金が廃止されたら思わぬ弊害が出てくる可能性もある。
さらに、ヨーロッパという地域特有の懸念点もあるようです。
小銭がなくなってしまうと、レジ横募金をする人がいなくなってしまうのではないか。
また路上で小銭を貰う人たちも多いため、その人たちにダメージを与えてしまう、ということです。
私は、小銭、嫌いじゃないです。一円を笑う者は一円に泣く、という言葉もありますからね。
ヨーロッパでは路上で小銭を貰う人たちがけっこう多いのですが、私は一度も小銭を出したことがありません。なぜなら、一番最初に小銭をくださいと頼まれた時にびっくりして断ってしまったからです。一回目に断ったのに、二度目から小銭を出してしまっては不公平だと思うし、自分の中でも納得いかないからです。決してケチだとか、思いやりがないとか、そういうことだけではないのです!